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円運動・遠心力の英語表現

本項では以下の内容を解説しています。

  • ・円運動(向心力、周期、周波数、角速度)の英語
  • ・遠心力の英語
  • ・関連用語の一覧

【1】円運動の英語表現

円運動とは、中心から一定の距離を保ち、円の軌道を描く運動のことをいいます。円運動を英語では、"circular motion"といいます。
特に、一定の速度で円運動する場合を等速円運動、英語では"uniform circular motion"といいます。

【1-1】円運動の英語用語

下図のように質量\(\large{m}\)の物体が等速円運動しているとします。
等速円運動する物体は、ある点Oを中心として一定の半径(radius)を保ち運動します。 円運動と遠心力の英語表現

上図で示されているように、円運動する物体の速度(velocity)は常に円の軌道の接線方向となります。このことから、円運動する物体の速度を接線を意味するtangentialを用いて、"tangential velocity"ということもあります。

物体が円運動しているとき、回転する軌道の中心方向に向かう力が発生しています。この力を向心力、英語で"centripetal force"といいます。

また、向心力の発生にともなって、円運動では中心の方向に加速度が発生しています。この加速度を向心加速度、英語で"centripetal acceleration"といいます。

円運動をする物体の"加速度は回転の中心方向"、"速度は回転の接線方向"であるため、速度と加速度は垂直の関係にあります。

ここで、『等速円運動の速度と加速度は常に垂直です』を英語で、
The velocity and acceleration of uniform circular motion are always perpendicular.などといいます。

【1-2】周期、周波数、角速度

円運動において、物体が一周する時間を周期といいます。周期は英語で"period"といいます。
周期の記号には\(\large{T}\)が使用され、単位は\(\large{[s]}\)を使用します。

また、周期の逆数を周波数(もしくは振動数)といい、単位時間あたりの回転数を表します。周波数は英語で"frequency"といいます。
周波数の記号には\(\large{f}\)が使用され、単位は[Hz]を使用します。Hzは英語でhertzといいます。

物体が単位時間あたりに回転する角度を、角速度(angular velocity)といいます。
角速度の単位は、単位時間に回転する角度(radian)であるため、[rad/s]を使用します。
(radianなど角度の英語表現については別ページで解説しています。)

以下に、円運動で使用される用語と英語の読み方をまとめます。

用語 記号 英語の読み
質量 \(\large{m}\) mass
半径 \(\large{r}\) radius
向心加速度 \(\large{a}\) centripetal acceleration
速度 \(\large{v}\) (tangential) velocity
周期 \(\large{T}\) period
周波数 \(\large{f}\) frequency
角速度 \(\large{\omega}\) angular velocity

また、以下に円運動で使用される用語の単位と、単位の英語読みをまとめます。

用語 単位 単位の読み
質量\(\large{m}\) [kg] kilogram
半径\(\large{r}\) [m] meter
向心加速度\(\large{a}\) [m/s2] meter per second squared
速度\(\large{v}\) [m/s] meter per second
周期\(\large{T}\) [s] second
周波数\(\large{f}\) [Hz] hertz
角速度\(\large{\omega}\) [rad/s] radian per second

加速度の単位である"meter per second squared"のsecond squaredは『s2』を表しています。指数を使用した英語表現に関しては、べき乗の英語表現に記載しています。

【2】遠心力の英語表現

先述したように、円運動する物体には回転の中心方向に働く向心力が発生しています。

ここで、円運動する物体から見ると、物体は"中心に引かれる向心力"と、"外向きに引かれる力"が釣り合っているように見えます。この回転の中心と反対方向に向かう力を遠心力といいます。 遠心力は英語で『centrifugal force』といいます。 遠心力の英語表現

遠心力は、物体に実際に作用している力ではなく、物体から見てあたかも発生しているように見える見かけの力です。
見かけの力は英語でいくつかの言い方があり、"fictitious force"や"apparent force"、"pseudo force"などといいます。

この見かけの力は、加速度を持つ物体から見た場合に発生し、慣性力といいます。慣性力は英語で"inertial force"といいます。
例えば、電車が急発進したときに、乗客が後ろに引かれると感じる力は慣性力です。

慣性力は、物体が常に一定の速度で運動しようとすることを説明する慣性の法則から生じます。『慣性の法則』は英語で"Law of inertia"といいます。もしくは、運動の第1の法則(Newton's first law)ということもあります。

ここで、『遠心力とは、物体が円運動をしているときに発生する見かけの力です』を英語で表すと、
"The centrifugal force is an fictitious force that arises when an object is in circular motion."などといいます。

以下に遠心力に関連する英語用語の一覧を示します。

用語 意味
・centrifugal force ・遠心力
・fictitious force
・apparent force
・pseudo force
・見かけの力
・inertial force ・慣性力
・Law of inertia ・慣性の法則
・Newton's first law ・運動の第1法則

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