◆第問目!
本問のような\(\hspace{1pt}a\hspace{1pt}\)を含む方程式の実数解の個数から、定数\(\hspace{1pt}a\hspace{1pt}\)の条件を求める問題は定数分離を用います。
まず、方程式\(\hspace{1pt}x^3+3x^2 -9x-a=0\hspace{1pt}\)の定数項のみを右辺に移します。 $${x^3+3x^2 -9x =a}$$ となります。次に、左辺と右辺をそれぞれ $$\begin{aligned} f(x) & =x^3+3x^2 -9x\\[0.5em] g(x) & =a\\[0.5em] \end{aligned}$$ とします。このとき、2つの関数の交点の個数が、元の方程式の実数解の個数となります。
【解答】
まず、方程式\(\hspace{1pt}x^3+3x^2 -9x-a=0\hspace{1pt}\)の定数項のみを右辺に移します。 $${x^3+3x^2 -9x =a}$$ 次に、左辺と右辺をそれぞれ $$\begin{aligned} f(x) & =x^3+3x^2 -9x\\[0.5em] g(x) & =a\\[0.5em] \end{aligned}$$ とします。このとき、2つの関数の交点の個数が、元の方程式の実数解の個数となります。
\(f(x)=x^3+3x^2 -9x\hspace{1pt}\)のとき $${f'(x) = 3x^2 +6x-9}$$ となります。
\({f'(x)=0}\) を解くと $$\begin{aligned} 3x^2 +6x-9& =0\\[0.5em] 3(x^2+2x-3) & =0\\[0.5em] 3(x-1)(x+3) & =0\\[0.5em] \end{aligned}$$ よって\(\hspace{3pt}x = -3,1\hspace{1pt}\)となります。
ここで、\(x = -3,1\hspace{1pt}\)の前後における \(\displaystyle{f'(x)}\) の符号の変化を調べます。
\({f'(x)=3(x-1)(x+3) }\) より
\({x < -3}\) のとき \({f'(x) > 0}\)
\({-3 < x < 1\hspace{2pt}}\) のとき \({f'(x) < 0}\)
\({ x > 1}\) のとき \({f'(x) > 0}\)
となります。
よって、関数\(\displaystyle {f(x)}\) は \({x=-3}\) で極大値、\({x=1}\) で極小値をとります。
以上から、増減表を作ると 以下のようになります。
上記の増減表から、\(f(x)=x^3+3x^2 -9x\hspace{1pt}\)のグラフは以下のようになります。
以上から、\(f(x)=x^3+3x^2 -9x\hspace{2pt}\)と\(\hspace{2pt}g(x)=a\hspace{1pt}\)の交点の個数が求める方程式の実数解の個数となるため、問題の方程式が異なる\(\hspace{1pt}2\hspace{1pt}\)つの実数解を持つときの定数\(\hspace{1pt}a\hspace{1pt}\)は $${a = -5 , 27}$$ となります。